求人サイトを見にすれば大東建託の求人をよく目にします。
しかし、一時期ニュースにも取り上げられるようなこともありましたが、ブラック企業としても名が通っている企業です。

私も転職エージェントとして働いていた時、大東建託で営業していた何人もの転職支援をしてきた経験がございます。
元大東建託の社員からいろんな話を聞いたこともあるので、その時の話の内容今回まとめてみることにしました。

目次
大東建託とはどんな会社なのか
会社名 | 大東建託株式会社 |
本社所在地 | 〒108-8211 東京都港区港南二丁目16番1号 品川イーストワンタワー21~24階 電話:03-6718-9111(大代表) |
設立 | 1974年6月20日 |
資本金 | 29,060百万円 |
株式 | 東京証券取引所及び名古屋証券取引所市場第一部上場(コード1878) |
決算期 | 3月31日 |
社員(単体総人員) | 8,691名 (2020年9月末現在) |
主な事業内容 | (1)アパート、マンション、貸店舗、貸工場、貸倉庫、及び貸事務所等の建設業務 (2)入居者斡旋等の不動産仲介業務、及び建物管理、並びに賃貸借契約管理等の不動産管理業務 |
テレビCMもやっていますし「大東建託」という名前で建築関連の会社ということはお分かりになると思います。
土地を持っているオーナーへアパートやマンションを建てませんか?と提案するところからスタートし、設計・施工・入居者募集・管理等全てを請け負うということをやっております。
ゴリゴリの営業スタイル
営業スタイルはというと、地主の方宛への飛び込み訪問が中心となっております。
アパートやマンションを建てるには何億円も費用がかかります。売る物ものが高額なため、当然ですが簡単には契約が取れません。
そんな簡単にアパートやマンションを建てられるようなお金を持っている人なんてほとんどおりません。もちろん現金がなくても金融機関から融資を受けられれば良いのですが、そんなに何億もの借金をしてまでマンションを建てたいという人なんてたくさんいるはずがありません。

そのため、そういったお客さんを見つけることなど簡単なことではないので1日に何十件もの飛び込み営業をやることになります。
数万軒回って一件でも見込み客に出会えればいいようなものです。罵声を浴びせられるなんていうのは日常茶飯事。相当な忍耐力が必要な仕事です。
また、地主からOKが出たとしても銀行から融資を受けられなければ最終的には売り上げの確保はできません。
ちなみに、設計色などはそこまでブラックでは無いようです。やはり営業職がかなり強いブラックの色が強いようです。
どんなところがブラック企業と言われているのか
「ブラック企業」といってもどのようなてんがブラックだと言われているのか、私がこれまでに聞いた驚きの話を紹介します。
GPSで営業社員の行動を監視している
毎朝の軍隊のような朝礼が終わると4人1組で車に乗って出発します。そして目的地点につくとそこで営業社員が降ろされ地図を片手にそれぞれ飛び散って営業活動を行うことになります。
基本的には午前中に35件訪問します。そして一度昼には会社に戻り、午後には午前中に訪問したお客さんの家見込みがありそうなお客さん宛に7軒訪問。そしてまた会社に戻り夕礼を行い、見込みのあるお客様宛に夜にまた5件訪問します。ほぼ毎日20時くらいまで飛び込み営業をやっています。
もちろんその間もサボることがないようにしっかりとGPSで監視されています。GPSと聞くと非常に怖いなぁと思うかもしれませんが実はこれってブラック企業ではよく行われていることなのです。
ブラック企業で営業やったことがある人なら意外とこの事は当然のように思っているかもしれません。
休日出勤は当たり前
営業する相手が個人の方のため、相手が休みの日にしか営業に行けません。そのため休日出勤というのは当然のように行われることになっております。
だからといって平日に代休を取ると言うこともなかなかできないような環境です。

また、有給をとってもなんだかんだで仕事をやっているので1日しっかりと休めるなんていうことはあまりありません。
激しいノルマで営業は数字が全て
営業は売り上げを上げるまでのプロセスはほとんど無視され、完全に結果が全てというような考えになっています。
「売り上げが取れる人=人格者」というような傾向もあり、その反対に契約が取れない人は徹底的に冷遇され会社での居場所もなくなっていきます。
成果が上がらなければ1日12時間を超える勤務や土日出勤なんていうのは当たり前のことです。

そのため一年間全く契約が取れずにすぐに辞めていく社員というのも多数存在しております。
平均勤続年数が1年未満という時期もありました。
また、部下が制約が取れなければ上司も降格されます。そのため、売り上げが取れなければ上司からは常に激しい劇詰の日々が待っております。
給与は歩合制
求人サイト等には平均年収が非常に高いように書いてありますが、稼いでいる人とかそうでない人の差が非常に激しくなっており、稼いでる人に関しては年収数千万円と言う人もいます。
また、営業らしく成果に応じたボーナスと言うのもあります。
建築価格の2%がボーナスとして入ってきます。例えば1億円の成約のならその2% にあたる200万円がボーナスとして支給されます。新人のうちはさらに追加で+ 100万円が入ってきます。
犯罪も起こっている
2015年には松本支店の営業社員が詐欺まがいの行為を犯し、その後その家族の頭や顔をハンマーで殴って因子の住所を負わせるという事件も起きました。
2018年には、上司からの連日の叱責や長時間労働による過労とパワハラが原因で社員が自殺したと言うニュースが流れました。電通の事件と全く同じように見えます。

また、ノルマ達成のために詐欺まがいな強引に契約をさせていると言うケースも多々発生しております。
最近の大東建託はどうなのか
社員の内部告発や労務トラブルによってブラック企業イメージが強くなってきてしまっているため、近年ではコンプライアンス意識が高くなってきているという話も聞きました。
また女性の働きやすい環境作りにも積極的に着手しているようです。

とはいえ以前のような体質というのがなくなっているわけではありません。
営業社員についてはまだまだ体育会系な社風が残っているので、入社するという方については相当な覚悟を持っていろんな方が良いでしょう。
大東建託で働いていた人は転職に有利になれる
企業の人事は大東建託の営業がどれほど大変なのかよく知っています。
そのため、大東建託で営業をやっていたということは必ずプラスに働きます。大東建託で働いている時はとてもきついかもしれまんせんが、一歩外に出てみると自分の市場価値が高くなっていることに気づくと思います。
特にスキルも身に付かないような適当な事務職で働いているとその次の転職などは期待できません。しかし、このような経験をされてきた人はその後のキャリアもしっかりと進むことができます。
そして、このような激しい営業を経験されれば次の転職先はホワイト企業に感じられることになるでしょう。
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